獅子風蓮のつぶやきブログ

創価を卒業し、組織にしばられず、いろいろ考えたりしたことや、読書感想などを書いています。

小林至『アメリカ人はバカなのか』を読む その33

別のところ(獅子風蓮の青空ブログ)で、こんな記事を書きました。

柳原滋雄氏のブログより その17 トランプはサイコパスなのか?(2025-11-25)

「妙法のジャーナリスト」柳原滋雄氏は、トランプ大統領を「サイコパス」だと断定しています。

私も、トランプは極めて問題の多い人物だと思っています。
しかし、それが厳密な意味で「サイコパス」と言い切れるかどうかは、自信がありません。
ノーベル平和賞を無邪気に欲しがってみせたり、子どもじみて愚かな人物だとは思うのですが、そんな人物を大統領に選んだアメリカ国民の多くの人々に対する失望の方が大きいかもしれません。

アメリカ人って、バカなの?

そして、探してみたら、そのものズバリのタイトルの本を見つけました。

小林至『アメリカ人はバカなのか』(幻冬舎文庫、2003年)

 

アメリカ人は「自由」という言葉をことさら好むが、これは「勝者は敗者に何をしてもよい」という自由だった!すさまじい拝金主義、はびこる人種差別、世界一高い医療費、割り算のできない学生がいっぱいの名門コロンビア大、年々広がる貧富の格差、銃を野放する殺しあい社会…なのに、そんな自国が大好きなアメリカ人を、冷静に論じた快著。

かいつまんで紹介したいと思います。

 

『アメリカ人はバカなのか』

□まえがき
□第1章 誰のための好況か?
■第2章 危機に瀕するデモクラシー
 □国家という名の権力装置
 ■政治と銃の蜜月が「自由」を蝕む
  □誰もが銃の禁止を望んでいるが……
  ■ニューヨークへようこそ?
  □「銃禁止」で困るのはワシントンだけ
  □金欲しさで人殺しに加担する政治家
  □高まる黒人市民の不満

□第3章 米国は平等なのか?
□第4章 「一人勝ち」の代償
□番外編 リストラ体験レポート

 


第2章 危機に瀕するデモクラシー
――自由の国・アメリカの「真実」とは

政治と銃の蜜月が「自由」を蝕む

ニューヨークへようこそ?

私の銃体験は二度。
一度は、近所の射撃練習場で、実際に撃った経験。耳当てをしても、うるさかったのと、引鉄が、実に軽かった(まるでおもちゃのように)のを記憶しています。
もう一回は、撃たれた体験です。私自身ではなく、私のアパートでしたが。ニューヨークに住んでいた4年前(1996年)、夏の夜中のことでした。ソファーに座ってテレビを見ていたところに、突然、鈍重な音が部屋中に響き渡ったのです。窓を見やれば、穴があいている。この時点で、銃撃されたと分かり、かがみ込み電話機に手を伸ばし、911番を回しました。
「撃たれたんですけど」
「なぬ」
「自分でなく、アパートが」
「怪我は?」
「ない」
「身を低くして待ってなさい」
床に這いつくばって待つこと数分、警官が3人、銃を構えて、もちろん窓より低い姿勢で、刑事ドラマで見るように、一人ずつ足を忍ばせ入ってきました。
「その後、銃撃は?」
「ない」と答えると、警官の一人が双眼鏡で外を覗き込み、「もう大丈だろう」と立ち上がり、手を差し出し、にやりと笑いながら、こういいました。
「Welcome to New York City. (ニューヨークへようこそ)」
「誰かから恨みを買っている可能性は」
「ない」と答えると、
「近所のがきんちょだな」
と、警官は肯きながら、呟きました。聞けば、中高生が夜中に、ストレス解消をかねた遊びで発砲することはよくあることで、まず間違いなく流れ弾だろう、とのこと。実際、それまでにも、夜に銃声を聞くことは頻繁にありました。
銃弾は、窓と扇風機を貫通し、ベッドの上を通過して壁に当たり、その下に落ちていました。ベッドに腰をかけるのは、テレビを見る時、本を読む時も、私が好む姿勢、運が悪ければ死んでいた可能性は十分にあったのです。
私は、「運良く」死ななかったことに感謝すると同時に、もし私がベッドの上にいたらどうなっていたかを考え、恐れおののきました。それから、銃がいとも簡単に子供の手に入るこの国の社会に、恐れと怒りを覚えたことをよく記憶しています。

 


解説

「近所のがきんちょだな」
と、警官は肯きながら、呟きました。聞けば、中高生が夜中に、ストレス解消をかねた遊びで発砲することはよくあることで、まず間違いなく流れ弾だろう、とのこと。

 

まことにもって、ひどい話ですね。

 

 

獅子風蓮