獅子風蓮のつぶやきブログ

創価を卒業し、組織にしばられず、いろいろ考えたりしたことや、読書感想などを書いています。

佐藤・山口「いま、公明党が考えていること」を読む その17

公明党が政権を離脱して、高市内閣が発足しました。
日本維新の会と連立を組んだ自民党は、保守色を強めています。
公明党が与党でいることで政権内のブレーキ役を果たしていると言われてきましたが、図らずもそれを証明した形になっています。

少し古い本ですが、佐藤優氏と元公明党代表山口那津男氏の対談本を読み返すことで、与党内で公明党が果たした役割について振り返ってみたいと思います。
もとより、公明党に都合のいいことしか書いてありませんが、そこは「内在的論理を読み解くため」です。
かいつまんで紹介します。

佐藤優山口那津男「いま、公明党が考えていること」
(潮新書、2016.04)

 

□まえがき    佐藤 優
□第1章 公明党とはいかなる存在か
■第2章 公明党の「平和主義」の本質とは何か
 □集団的自衛権と平和安全法制をめぐる公明党の戦い
 □「七・一閣議決定」によって守った日本国憲法の平和主義
 □「戦争法案反対」「徴兵制が始まる」は現実とは正反対の空想
 □デモ行進に参加する反対派のおかしな主張
 □「政権与党のブレーキ役」としての公明党の役割
 □湾岸戦争の苦い経験からPKO参加へ転換した大きな決断
 □公明党の根底に流れる「存在論的平和主義」
 □「平和の党・公明党」の原点
 □ソ連共産党がもっとも評価していた日本の政党・公明党
 □池田SGI会長の傑出した日中外交、日ソ外交
 □朴槿恵大統領、習近平国家主席と対話のチャンネルを開いた山口代表
 □習近平国家主席と計5回会談した日本で唯一の政治家
 ■「政治的野心」を超克した大局観と中道外交
 □日韓友好の橋渡しをする150万人の韓国SGIメンバー
 □尖閣諸島問題を「棚上げ」にした周恩来総理の英断
 □「人間の安全保障」と公明党存在論的平和主義
 □人間主義と対話に根ざしたテロリズムとの戦い
 □SGIの世界宗教化と公明党の与党化

□第3章 軽減税率と中小企業対策
□第4章 福祉の党「公明党」が描く日本の未来
□第5章 地方創生と震災復興
□あとがき   山口那津男

 


第2章 公明党の「平和主義」の本質とは何か

「政治的野心」を超克した大局観と中道外交

佐藤 日中友好を重視する政治家は、日本では「媚中派」と呼ばれて攻撃されます。一部の人たちから「媚中派」と文句を言われようが、そんなものは知ったことではない。外交のリアリズムからすれば、結果として日中関係がスムーズにいったほうが国益にかなうわけです。

山口 そういうことです。

佐藤 右からは「媚中派」呼ばわりされ、左からは「戦争法案反対」と攻撃される。ここが積極的中道主義の大変さです。公明党が掲げる中道主義は、一と一を足して二で割るという発想ではありません。だから必ずどこかに敵を作ってしまうわけです。

山口 右の立場にせよ左の立場にせよ、イデオロギーを強くもっている人は、どうしても感情的な批判をしてしまいますからね。

佐藤 「なんで公明党だけがこんなに中国から優遇されるのか」という嫉妬もあるのでしょう。男性の政治家のヤキモチは、特に権力と結びつきます。これは私の推測ですが、同じ与党内でも、山口代表にヤキモチを焼いている政治家がいるのではないでしょうか。連立与党のパートナーだから露骨に皮肉を言うわけにもいきませんし、間接的に変なところからヤキモチの声が聞こえてくる。男のヤキモチは外交のジャマでしかありません。

山口 私たちはあくまでも謙虚に徹し、国益を守るため、そして国際社会のために行動しなければいけません。公明党の政治家に野心なんて透けて見えるようであれば、中国の人たちから信用されなくなってしまうわけです。

佐藤 公明党の皆さんの中には平和主義、人間主義が流れていますから、価値観不在の政治家と違って小さな野心なんかにはとらわれないと思います。

山口 中国とも韓国とも継続的に交流し、率直にお話しできる。基本的な信頼関係がある。今の日本の政治勢力の中で、こういう政党は公明党しかありません。政府と政府の関係は、そのときどきの利害や国際状況によって変わることもあります。お互いがぶつかることもありますし、山や谷があるわけです。
たとえ日中関係、日韓関係が厳しい局面であっても、国と国を結ぶつなぎ目の役を公明党は果たさなければなりません。「公明党は中国に媚びる媚中派だ」と非難されたところで、我々の信念は揺るがないわけです。
そもそも私たちは中国に媚びているわけではありません。公明党と中国は本当の友人ですから、ときには厳しいことも率直に申し上げるわけです。そうすれば「まさか公明党の山口さんからそう言われるとは思わなかった」と驚かれますが、より真剣に話に耳を傾けてくれるわけです。現にそうなっています。

 


解説

佐藤 公明党の皆さんの中には平和主義、人間主義が流れていますから、価値観不在の政治家と違って小さな野心なんかにはとらわれないと思います。

山口 中国とも韓国とも継続的に交流し、率直にお話しできる。基本的な信頼関係がある。今の日本の政治勢力の中で、こういう政党は公明党しかありません。

(中略)
そもそも私たちは中国に媚びているわけではありません。公明党と中国は本当の友人ですから、ときには厳しいことも率直に申し上げるわけです。

 

本当にこの通りならいいのですが。

日中関係の厳しい今こそ、公明党・山口元代表の出番ではないでしょうか。

 

獅子風蓮