獅子風蓮のつぶやきブログ

創価を卒業し、組織にしばられず、いろいろ考えたりしたことや、読書感想などを書いています。

副島隆彦『属国日本論』を読む その1

別のところ(獅子風蓮のあおぞらブログ)にも書きましたが、佐藤優は、陰謀論者として知られる、副島隆彦氏と仲良く対談しています。

同記事では、副島隆彦について少し調べて書きました。
副島隆彦氏は、とても物知りでするどい指摘もしていますが、どこから聞いてきたのか、突拍子もない陰謀論をきっぱりと言い放つのが特徴のようです。
まさに「玉石混交の人」といえましょう。



副島隆彦氏のことを知るために、代表的著作である、この本を読んでみました。

『属国日本論 2つの帝国の狭間で(決定版)』(PHP研究所、2019.10)

 

日本はアメリカの属国である!1997年の初版以来、著者が一貫して主張し、論戦を展開してきた「属国日本論」。自らの「主著」に大幅加筆した、渾身の一冊!


副島隆彦氏の著書の特徴として、術語の英語訳を逐一書いてあり、ルビで英語訳を振っていることもあります。
そのことで、独特のアカデミックな雰囲気を醸し出しているのですが、内容を検証する当記事においては、煩雑のため、()内の言いかえとルビを一部省略してあります。

本書の正確な意味と雰囲気を味わいたい人は、実物をぜひお読みください。

 


『属国日本論』
■まえがき
□第1部 属国日本論 日本の本当の姿
□第2部 世界覇権国アメリカ
□第3部 属国日本の近代史
□あとがき

 


まえがき

日本は、世界政治の現実からみるとアメリカ合衆国の属国である。私はこの冷酷な現実認識からすべての話を始めることにしている。
「日米対等」「イークオル・パートナー」「太平洋の架け橋」「世界で最も重要な二国間関係」などと、米国から勝手に表面上だけおだてられ、いいように扱われてきたのが、戦後75年間の日本の姿である。日本は、世界に200ほどある国の中の、主要な30カ国のうちの1国ではある。人口も1億2000万人いる。そしてアメリカ合衆国のアライ(ally、 同盟国、友好国)」のひとつである。それ以上ではない。同盟国といえば聞こえはいいが、ソビエト・ロシアの崩壊(1991年12月)のあと世界覇権国であるアメリカが、同盟国という言葉に対して持つ真の意味は、米国の言うことをきく国、つまり属国というものである。
誰もがお茶を濁してこのように露骨に言わないだけのことである。
断っておくが、属国というのは植民地のことではない。朝貢国のことである。歴史上の類推でいえば、紀元後500年間の世界帝国であった西ローマの、属州のことである。中国歴代王朝(中華帝国)の用語でいえば、藩国、あるいは冊封国という。冊封国の王たちは、中国の歴代皇帝に朝見して、臣下の礼をとった。彼ら属国の代表たちを、皇帝に対して、「王」あるいは「国王」という。従って、日本の天皇は、エンペラーと自称したが、本当は、王に過ぎない。
室町時代に、足利幕府の武家政権は、明王朝から「日本国王」の称号を頂戴していた。中国からみれば、日本は属国であった。日本は、この事実に反発を感じて抵抗してきた国である。江戸時代には、属国である事実を隠そうと努力した。
幕末に黒船来航によって、米国インド洋艦隊の提督マシュー・カルブレイス・ペリーの砲艦外交で、無理やり国をこじあけられ、開国してからの、この160年間は、米国に軍事的、経済的、文化的に服属してきた。
エムパイア(海洋帝国)としての米国と、友好関係を築き続けたことは、日本の近代化にとって幸運であった。ところが、日露戦争から太平洋戦争敗戦までの間に、国家に対する求心力が高まってくると、日本は西欧諸国と米国に反抗的になった。そして、東アジアにおける独自の地域覇権を目指した。即ち「大東亜共栄圏」構想である。無謀にも世界の大勢を敵に回して戦いを挑み、案の定大敗北した。そしてその後の、アメリカの属国としての平和な75年があった。
日本は、冷戦時代をソビエトと中国の共産主義に対する“反共の防波堤“の役割を東アジアで担い、“吉田(茂)ドクトリン”により軍事負担を極力免れ、上手に行動して、経済的繁栄を勝ち得た。

(つづく)

 


解説

ここまでの副島隆彦氏の主張には、おおむね賛同します。

 

 

獅子風蓮