獅子風蓮のつぶやきブログ

創価を卒業し、組織にしばられず、いろいろ考えたりしたことや、読書感想などを書いています。

新党・中道とは創価学会・公明党の「撤退戦」のための道具だったのか?

衆議院議員選挙の状況について、d-マガジンで興味深い記事を読みました。

引用します。

 


週刊SPA!2026年2月10日号

ニュースカタリスト
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石戸諭

中道議席減の予測
中道の選挙戦に黄信号。
学会運動員が漏らした
「撤退戦」の意味とは?

各紙の選挙序盤の情勢調査によると、自民党単独過半数をうかがう勢いで、中道改革連合と維新が議席を減らすと見られている。公明党の堅い組織票は400万票程度とされ、289の小選挙区で割ると約1.4万票。これが自民から中道に流れるが、それでも高支持率を背景に高市自民が議席数を伸ばしそうだ


「いよいよ撤退戦が始まったのかもしれない」
衆院選の公示直前、都内の選挙区を受け持つ創価学会員はこう漏らした。期待の若手として熱心に選挙運動に取り組んできた男性の言葉だけに重みがあった。同時に、その言葉に総選挙のポイントがあると感じた。新党・中道改革連合は、どの程度のインパクトを残せるのか?と。
学会員が選挙運動に熱心なのはよく知られている。1つの選挙区あたり1万~3万票とされる学会票は、四半世紀にわたる自公連立政権を支えてきた。忘れてならないのは、その票が自然発生的には生まれないという事実だ。
フレンドの頭文字を冠した「F票」は、学会運動員が友人に電話をかけるなどして掘り起こした票を指す。選挙区には「一人で100票を動かす古参会員」「地域ごとに1票単位で割り出す票読みの達人」などの伝説的な運動員がいた。彼らが本気で取り組み、生まれたのが公明党の組織票だ。
では、今回の選挙でもこうした動きは本格化するのか? 学会員に聞く限り、総じて動きは鈍い。解散直前、各地で学会が選挙についての会合を持ち、異例の方針が打ち出された。従来、運動員に報告を強く求めていたF票や期日前投票と当日投票の確約数といった重大指標の報告は見送られ、一部の幹部は「立憲が嫌だという人は自分で判断しても……」と話したという。つまり「自主投票もアリ」ということだ。旧公明議員は小選挙区から撤退し、比例上位で処遇されているため、これまでのような応援は必要がないという思惑も透けて見える。
自公連立政権では与党であることがプラスに働き、自民党支持層との間で巧みなバーターも成立した。だが、それによって自民党発の不祥事の煽りも食らうことになった。
“裏金議員”の代表格と目された萩生田光一自民党幹事長代行が立つ東京24区は、同区に創価大学があることも背景に熱量が高いと聞く。だが、他の選挙区における学会票の行方は不透明だ。そもそも、度重なる選挙が学会員、特に2世以降の若年層の大きな負荷になっているという話は前々からあった。自公連立解消以前から、学会票のあり方は変わり始めていたのだ。
冒頭の言葉からは、国政から徐々に撤退しつつ、地方議員を抱える組織として公明党を存続させながら、信仰生活と教育に特化していく新たな姿も見えてくる。真冬に火ぶたが切られた選挙戦は、公明党という一大プロジェクトの終わりを告げるかもしれない。

 


解説

そもそも、度重なる選挙が学会員、特に2世以降の若年層の大きな負荷になっているという話は前々からあった。自公連立解消以前から、学会票のあり方は変わり始めていたのだ。
冒頭の言葉からは、国政から徐々に撤退しつつ、地方議員を抱える組織として公明党を存続させながら、信仰生活と教育に特化していく新たな姿も見えてくる。真冬に火ぶたが切られた選挙戦は、公明党という一大プロジェクトの終わりを告げるかもしれない。


ノンフィクションライター・石戸諭氏の分析は、いつも鋭いですね。

私は別のところ(獅子風連の夏空ブログ)で、柳原滋雄氏のブログを引用して記事を書いていますが、その中で中野潤『創価学会公明党の研究』(岩波書店 2016)が紹介されていました。記事から引用します。

緻密に取材し、創価学会公明党の裏面史を活字化した貴重な記録といえる。すでに10年以上前から、現在の連立離脱に向けてさまざまな議論がなされていたことがよくわかる。本書に目を通して驚かされるのは、教団の選挙至上主義ともいうべき特徴的な体質をきちんととらまえ、さらに将来の道筋についても具体的に予見していることだ。その予見の正確さに、読者は改めて驚かされるだろう。2016年に発刊された書籍であり、2015年11月の「政変」(正木理事長更迭事件)についても記述がある。時期的な事情から推測が書かれているだけで、真相が書かれていない難点はあるが、それを除いても著者の綿密な仕事ぶりには圧倒される。執筆名はペンネームと思われるが、優秀な記者による創価学会公明党を上層部の視点から描いた唯一の書籍だ。

つまり、創価学会は、会員の負担を考え、いつか衆議院から撤退することを考えていましたが、2015年11月の「政変」(正木理事長更迭事件)にからんで、先延ばしにされていたという事情があったようです。
今回の、自公政権からの離脱、急場しのぎの新党・中道の結成、現有議席は比例の上位に移ることで安泰。立憲民主党出身の議員が数を減らしても、それほどの痛みはない。
そういう風に見ると、創価学会公明党の撤退戦は、短期的には大成功と言えるでしょう。
なかなか上手くやったものです。
私は、政策的には新党・中道の方針におおむね賛同しており、新党・中道には頑張ってもらいたいと思っているのですが、庇を貸して母屋を取られた格好の立憲民主党出身の議員からすれば、恨みは残るでしょう。
中長期的には、新党・中道の発展はむつかしいかもしれません。


獅子風蓮